子どもの夜型が止まらない。思いきって認めてみると

子育てには、意外と思いこみが多い

子どもに求めることは何でしょうか。

早寝早起きをする。あいさつがしっかりできる。朝ごはんはしっかり食べる。お手伝いをする。外で元気に遊ぶ。友だちとなかよくする。

いくらでも思い浮かびますね。

でも、そのどれかひとつでも、または全部、うまくできない子どもであるとわかったとき、あなたはどうするでしょうか。

 

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なぜできないのだろう、という疑問からはじまって、子どもをほめてやる気にさせたり、ごほうびを用意したり、怒って強引にやらせたり、いろいろなことを試してみるのではないでしょうか。でも、やっぱり子どもが満足にできなかったとき、どうしたらよいでしょうか。

ここは、ご自分の小さいころをふり返ってみられることをおすすめします。

あなたが子どもに求めることは、あなたが子どものときに求められ、そうなることを期待された姿かもしれません。

子どもは確かに早寝早起したほうがよいような気がするけれども、本当にそうでしょうか。はきはきとあいさつができたほうがよいように思うけれども、できなかったら人生はそこまでなのでしょうか。

もしかしたら、それは思い込みなのかも。

だって、わたしは今、そこそこうまくやれているから。

自分の「常識」を「思い込み」と疑ってみるのはとても難しく、つらいことです。自分の大切にしてきた価値観を壊すことだからです。わたしも、これはとても苦しく、つらい作業だなと思いました。

けれども、目の前にいる天は、どうしても「早寝早起き」が理解できないようなのです。

早寝早起きは生活習慣ですから、天が赤ちゃんのころから早寝早起きを心がけてきました。寝起きが悪いのはわかっていましたから、夜、早く寝かせる。それは小学校低学年くらいまで、うまく機能していたように思います。

けれども、高学年から、天の寝る時間はどんどん遅くなりました。10時から10時半へ、そして11時へ。6年生のころには、11時半。学校で友だちが「寝るのは11時」「12時」と聞いてきては、遅くなっていくのです。

中学校に入ってからは、まったく寝ようとしません。そして現在、寝るのはだいたい夜中の2時です。これはさすがに、成長という観点からも、健全とはいえません。けれども、ちゃんと遅刻しないように起きてきます。身長・体重もそれなりに大きくなっています。

そうであれば、目くじらを立てる必要があるのだろうか。

必要な睡眠時間は、人それぞれです。実際、天は10時に床についていたころ、なかなか眠れなくて1時間くらいじっと天井を見ていたそうです。

そこで、考え方を変えました。

しようがない。夜型を認める

夜型

早寝早起きはわたしにとっては当たり前のことだが、天にとってはそうでないらしい。もともとの体内時計が夜型なのかもしれない。ならば、任せてみようじゃないか。

そこで天に話をしてみました。

君は夜、早くには寝たくないみたいだね。勉強も、夜中のほうがはかどるのだろうか。そうであれば、君のやり方を尊重しよう。その代わり、朝は起こさない。自分で起きられる時間に寝なさい。

そして、わたしはさっさと寝ることにしました。

天が何時に寝ているのか、正確にはわかりません。わたしは寝てしまっていますから。なんとなくの感触では、やはり2時くらいまでは起きているようです。でも、朝は遅刻しない時間に自分で起きてきます。

天のやり方を認め続けるには、大きな勇気がいります。いつか耐えられなくなって、怒り出してしまいそうな予感がします。でもその勇気の連続が、子どもを信じるということではないかと思います。

よく「子どものありのままを受け入れる」ことが大切と言いますが、親にとって都合がよいところだけを「ありのままでよい」と思いがちです。子どもがもともと持っていた、好ましい面だけは認めるけれども、そうでないところは認めない。よいところもそうでないところも、「まるごと」を受け入れることには、親自身が自分の価値観を柔軟にし、成長していくことが欠かせないと思います。

最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。

 

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学習塾を経営しながら、発達障害グレーゾーン中学生の息子・天を絶賛子育て中。 楽しかったり楽しくなかったり、うれしかったりうれしくなかったりする天との毎日を、母の目から率直につづります。