15歳、デュピクセントを打つ

発達障害グレーゾーンでアトピー重症者の天が、デュピクセントを打ちました。

打ってから3日がたっています。天に体調の変化があるかどうか聞いてみたところ、

「ふつう」

とのことです。

わたしが見ても、特に身体的な変化はありません。肌がきれいになったわけでもありませんし、ときどきぽりぽりかいてもいます。ただよく寝ているようには見えます。薄目を開けて寝ているからです。

わが家は夫・天兄・天とも目が大きく、眠るとき、全員必ず薄目を開けています。どうやら目が大きい人は、面積が広いぶん「まぶたで目全体を覆う」のにかなりの労力が必要なようなのです。

アトピーがひどくなってからの天は、いつもしっかり目を閉じて寝ていました。「寝ようとして力が入っている」、つまりリラックスして眠れてはいないようでした。しかし昨日、天はものすごくひさしぶりに、薄目を開けて寝ていました。全身がゆるんで、ありのままの天で眠れていたのです。

こうしてじわじわと効いていくものなのか。何本も打っていくなかで、さらにどんな変化が見えてくるものなのか。

興味しんしんで見ています。

さて、デュピクセントを打つためには、いくつかの条件があります。

ひとつには、15歳以上であること。

また、ステロイド剤などを使った標準治療を6か月以上行っても改善がみられないこと。

つまりはある程度大人で、ある程度重症者に限る、ということです。

天の場合も、半年ほど近所の皮膚科で治療を行ったのち、「デュピクセントを試そう。たぶん効くと思う」という先生の判断で、総合病院を紹介されました。

総合病院では、これまでの治療歴の確認が念入りに行われました。

紹介状とお薬手帳を使って、「どのような薬をどのような分量使ってきたか」を先生がカルテに転記するという長い時間がありました。

その後もすぐに打てたわけではなく、まずは入院して様子を見る→その他のお薬を試して(塗り薬・飲み薬とも)様子を見る、などの過程を経て、いよいよデュピクセントの投与という運びになりました。この間2か月半ほどがたっています。

デュピクセントは「炎症」「かゆみ」「バリア機能低下」すべてに効果があり、また天のigE値が50000超えと異常に高いため、この数値を下げるにも役立つのではないか、という先生のお話でした。

一回目は、2本を打ちます。立て続けに2本をおなかに打ちました。

その後一時間ほど病院内で過ごし、副反応が起きなければ帰ることができます。天はなんの反応もなく、すぐに帰ることができました。

デュピクセントを打っても、薬の服用や外用剤を塗ることは並行して行います。もしかすると結膜炎が出るかもしれないと目薬もいただいていますが、今のところは大丈夫なようです。

2回目は2週間後。2週間に一回ずつ、一年間続ける予定です。

最初の一か月間は通院して打ってもらいますが、それ以降は自己注射となります。

ペンタイプで、指導を受ければ簡単に打てるそうです。ただ皮膚には神経がたくさん通っており、たまたま神経の上に当たればとんでもなく痛いこともある。まあ、運だね。でも、途中で抜いたらだめだよ。お薬は止まらず、全部こぼれてしまうからね。ふふ。と、先生は笑っておられました。

もちろん病院で打ってもらうこともできますが、2週間に一回の通院が必要になりますから、もちろん自己注射できるに越したことはありませんね。

はたして天は自分で打てるのでしょうか?

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費用について

デュピクセントでいちばん気になるのは、そのお値段ではないでしょうか。

治療前に、サノフィ株式会社の「デュピクセントを使用される患者さんへ」というパンフレットを渡されました。デュピクセントの効果や投与の流れ、費用についてくわしく説明されていますので、興味がある方はご覧ください。

 ダウンロードができます→デュピクセントを使用される患者さんへ

これによりますと、デュピクセントはペンタイプで一本あたり58775円となっています。

初回は2本ですから、117633円。自己負担額3割で35265円となります。

お高いお薬ですので、パンフレットには高額医療制度やその他の医療費軽減制度についてもくわしく書かれています。まあ、それでも安いとは言えませんが…

ただ天の場合は、自治体の医療費補助制度があり、1回あたり500円ですんでいます。ありがたいことです。

どこまでよくなるのか、未知数ですが、続けていきます。

最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。

  こちらへ続く→15歳、デュピクセントを打つ②

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学習塾を経営しながら、発達障害グレーゾーン中学生の息子・天を絶賛子育て中。 楽しかったり楽しくなかったり、うれしかったりうれしくなかったりする天との毎日を、母の目から率直につづります。